わたしは──おそらく性格上のことだと思うのだが──何処かに出かけるとか何かを行うときには、事前に様々なことを調べておく主義。インターネットの発達はまさにわたしにうってつけ。何事についても調べようと思ったその時になんでも調べられる。
そういうわたしが、今回韓国・基督教長老会ソウル老会に招かれて初めてソウルに出かけるのだ(20年ほど前釜山には行ったことがある)。日本国発行のパスポートもどうも機能変更があって、丁度期限も切れていたので最新版に変更して臨んだのだが、肝心の訪問については一切何も知らされていなかった。受け入れ先も乗るべき飛行機も、当然ながら3日間の行程も何も。唯一の情報は、今回百人町教会の賈牧師が一緒に行ってくださることぐらい。わたしの性格上こんな旅行はほぼあり得ないこと。
ようやく賈牧師が搭乗する飛行機と金浦空港への到着時間が知らされ、急いで同じ便を予約した。帰りの時間指定はないとのことで水曜夜には帰宅出来る時間を選んだ。そして賈牧師に連絡し出発当日出発ロビーで落ち合うことだけ決めた。その他わかっていることは火曜日にソウル老会の総会があるということぐらい。しょうがない、準備の途中でわたしも、「今回はわたしの性格上全くあり得ない旅をめいっぱい楽しもう」と腹を括った。
イン・ヨンナム牧師が金浦空港でわたしたちを出迎えてくださったことを皮切りに、何も知らないわたしを次々と交代でエスコートしてくださり、3日間を過ごすことができた。2023年に西片町教会で行われた宣教協議会でお見かけした方々の、ちょっとだけ見覚えのあるお顔があったとは言え、「今日何をするのか、どこへ行くのか、何時から動き始めるのか」はその都度知らされ、往年のペトロよろしく「人から帯を締められ、あちこちに連れ回される」。人生初のソウルで、わが性格初の「旅」体験だった。
異国ではあるのに、行く先々で日本と同じ草花が咲いている。そのことが「ここも神の…」を確信させた出来事だった。
2025
04May
四谷快談 No.214 ソウル珍道中記
